戦後、ガソリンや軽油などの配給規制が解除されたのは昭和27年だが、すでにそれ以前から軍の放出、あるいはヤミルートでガソリンが出回っていた。そこで木炭車のかまを外してガソリン車に切り替えるバスや「更生車」という名の改造バスが木炭車に取って代わるようになった。 「更生車」は軍の払い下げトラックなどのシャシを利用し、荷台を取り外して鉄骨やベニヤ板などで組み立てたボディーに鉄板を張ったボンネット型の手作りバスで、昭和23、4年から数年間、札幌、滝川の整備工場で造られ、小樽では廃車のボディーをそのまま再利用した再生車も造られた。 手作りのため大量生産とはいかず、やがて国産自動車メーカーの新車が次々と出回るようになり、数年で姿を消した。 |